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【学校情報】検事経験者が講師を務め、学生が警察官役で「捜査実習」
2025.03.30 ニュースリリース
KBC高等学院と沖縄大原の学生が警察官の仕事を「体感」
那覇市のKBC学園グループ(KBC高等学院・沖縄大原簿記公務員専門学校)では、公務員を目指す学生を対象にした捜査実習が2月14日に行われました。学生たちは警察官役となり、窃盗事件の捜査や取り調べを体験し、事件解決のために必要な証拠収集や分析の手法を学びました。
実習では、KBC学園の駐輪場で発生した自転車窃盗事件を想定し、高校生と専門学校生が複数人でチームを組み、容疑者役や参考人役の教員を取り調べながら、防犯カメラ映像やその他の物的証拠を収集し、供述の矛盾を見抜きながら真相に迫りました。証拠と証言の食い違いを明らかにし、容疑の立証に成功したチームもあり、参加した学生からは「難しかったが、事実を明確にしていくことにやりがいを感じた」「『人の話ではなく物に聞け。物は嘘をつかない』という講師の言葉が印象的だった」といった感想が聞かれました。
この実習は、警察官や検察官の仕事を学ぶだけでなく、会話力や情報リテラシーを養うことも目的としており、講師は信州大学教授でKBC学園の非常勤講師を務める丸橋昌太郎氏と、17年の検事経験を持つ国士舘大学教授の吉開多一氏が担当しました。信州大学では、県警などと連携して独自の捜査実習教材を作成しており、今回の実習ではこの教材が使用され、高校生がこの教材を用いて捜査実習を行うのは初めてとなりました。
講師の二人は「刑事ドラマのように、取り調べだけで事件が解決することはほとんどなく、捜査は地道な作業であることを知ってほしい」と語り、また、SNSなどの情報を鵜呑みにせず、事実を確認する習慣を身につけることの重要性も伝えました。この実習を通じて、学生たちは証拠に基づいた捜査の大切さを学び、警察官の仕事の奥深さを実感する機会となりました。
引用先:琉球新報
記 者:高橋夏帆
掲載日:3月30日(日)
掲載面:24面(教育)
https://ryukyushimpo.jp/news/education/entry-4105692.html